以下の文章は 数年前の山大合宿で 審判のみならず選手・指導者も対象にして ちょっとした勉強会を行った時の資料をコピペしたものです。
ドリブル トラヴェリングについての理解を深めましょう!
ってテーマで行ったものになりますので 興味のない方はスルーして下さいね〜
((´∀`))
ま
興味のない方にとっては 長いので途中で飽きると思いますが…(笑)
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最初のバスケットボールのルール(全13条)
(1891年12月21日 J.ネイスミス考案)
・第1条 ボールはサッカーボールを使用し、片手あるいは両手で、どの方向へパスしてもよい。
・第2条 ボールは片手、あるいは両手でどの方向に叩いてもよい。ただし、こぶしでたたくのは禁止する。
・第3条 プレーヤーはボールを保持したまま走ることはできない。また、ボールをキャッチした地点からパスしなければならない。かなりのスピードで走っている時にボールをキャッチした場合、もし、ストップしようと努力しているならば一、二歩程度は許されることもある。
・第4条 ボールは両手で保持しなければならない。両腕やからだを用いてはならない。
・第5条 どのような方法であれ、相手を小突いたり、捕まえたり、押したり、つまずかせたり、たたいたりすることは許されない。この規則の第1回目の違反は1個のファウルとする。2回違反を犯した場合は次のゴールが成功するまで退場とする。もし、故意に相手を傷つけようとするようなプレーであると見なされた場合は、ゲーム終了後まで退場とする。
・第6条 第1、2、3、4条で述べたことに1回違反を犯すごとに、1個のファウルとする。
・第7条 両チームのどちらかが連続して3個のファウルを犯すと、その相手チームに1ゴールを与える。(「連続」とはその間に相手チームがひとつもファウルをしないという意味である)
・第8条 ボールがスローされるか、あるいは、タップされてバスケット内に入ればゴール成功である。もし、ボールがバスケットの縁に止まったり、ショットした時に相手がバスケットを動かしたりした場合もゴール成功と見なされる。
・第9条 ボールがコート外に出た場合はそののちに最初にボールを保持したプレーヤーなら誰でもスローインできる。そのとき、スローアーは5秒間だけ相手チームから妨害されないでボールを保持することを許される。もし、どちらのチームのボールとなるか判定がつかないときは副審がその位置からコート内にスローインする。スローインの際に5秒間を超えるとボールは相手側に与えられる。また、スローインの際、どちらかのチームがゲームを遅らせようとした場合、副審はそのチームにファウルを宣告する。
・第10条 副審はプレーヤーを審判し、ファウルを記録し、連続3回のファウルがあったときは 主審にこれを知らせる。主審は第5条によってプレーヤーを失格させる権限を有する。
・第11条 主審はボールをめぐるプレーを判定し、いつボールがインプレーとなるか、インバウンズとなるか、どちら側のチームにボールが与えられるのかなどを決定する。また、競技時間を計る。さらに、ゴール成功を確認し、その回数を記録する。これらに加えて、他のゲームで主審がいつも担っているような任務も務める。
・第12条 競技時間は15分ハーフ制とし、5分間のハーフタイムを置く。
・第13条 ゴール成功の多かったほうが勝者となる。もし、同点の場合は両チームのキャプテンの同意をもとに次のゴールが成功するまでゲームを続ける。
この13条が現在のバスケットボールの基本となっています。
現行のルールにも 底辺にはこの考え方があるということです。
この13条からわかる事は、バスケットボールが生まれたときには ドリブル
というプレイは存在していなかったという事です。
そこで今回は ドリブル・トラヴェリングについて考えてみましょう。
先ずは 競技規則の一部を抜粋します。
第24条 ドリブル
24.1 ドリブル
24.1.1
ドリブルとは、ライブのボールをコントロールした1プレイヤーが、ボールを投げたりた たたいたり ころがしたりして床に触れさせたり、バックボードをねらってボールを投げて、ボールを移動させることをいう。
24.1.2
ドリブルが始まるのは、コート内でライブのボールをコントロールしたプレイヤーが、ボールを投げたりた たたいたり ころがしたりして床に触れさせたり、バックボードをねらってボールを投げてバックボードにボールを触れさせ、そののちほかのプレイヤーが触れないうちにふたたびそのボールに触れたときである。
ドリブルが終わるのは、ドリブラーの両手が同時にボールに触れるか,、片手または両手でボールを支え持ったときである。
ひとつづきのドリブル中は、ドリブラーが一度ボールに触れるごとにボールが床か自分以外のプレイヤ一に触れなければならない。
この規定および 第25条「トラヴェリング」の規定に従っているかぎりは、プレイヤーがボールを床に向けてではなく空中(上方)に向けて投げたりたたいたりしてドリブルを始めたりドリブルをしつづけることはさしつかえない。
ドリブルをしている間、ボールが手に触れていないときにはドリブラーには足の動かし方や歩数についての制限はない。
24.1.3
コート内でライブのボールをコントロールしているプレイヤーが誤ってボールのコントロールを失い、ふたたびそのボールをコントロールしたときは、ボールをファンブルしたことになる。
ファンブルはドリブルではない。
24.1.4
次のことをしてもドリブルをしたことにはならない.。
(1)ショットをしてそのリバウンド・ボールを取る。
(2)ドリブルを始めるとき あるいはドリブルを終わるときにボールをファンブルし そのボールをリカヴァーする。
(3)まわりのプレイヤーとボールの取り合いをしているときにそのボールを得ようとしてたたき出し そのボールをリカヴァーする。
(4)ほかのプレイヤーのコントロールしているボールをたたき出し そのボールをリカヴァーする。
(5)相手チームのパスのボールをたたき落とし そのボールをリカヴァー する。
(6)トラヴェリングにならない範囲で手から手にボールをトスして移す。
※ ドリブルというプレイの本質を理解する。(基本はボール移動の手段)
※ ファンブルはドリブルではない。
※ 24.1.4(5)は 逆説的に味方のパスのボールをたたき落としてリカヴァーするプレイはドリブルだと言っている。
※ 24.1.2の最後の部分では 逆説的にボールが手に触れているときには足の動かし方や歩数に制限がある事が証明される。
(ただし、現行のバスケットでは あまり重要とは考えられていない)
第25条 トラヴェリング
25.1 トラヴェリング
25.1.1
トラヴェリング(プログレッシング・ウィズ・ザ・ボールについての違反)とは、コート内でライブのボールを持っているプレイヤーが、片足または両足を方向に関係なく、次の規定の範囲をこえて移動させることをいう。
25.1.2
ピヴォットとは、コート内でライブのボールを持ったプレイヤーが、片方の足(これを「ピヴォット・フット」という)は床との接点を変えずに 他方の足だけを何度でも任意の方向に踏み出すことをいう。
※ ピヴォットの考え方の原点は 最初のルールの第3条にある。
ボールをキャッチした地点(その場)から…
ここが基準であり、その原則があるから 止まる努力をしているプレイヤーに対する敬意として 当時は【2歩程度】という猶予が与えられたと考えられます。
言い方を変えれば、ボールを持ったプレイヤーは…
原則的にその場から動いてはいけない! となります。
※ その場からパスやシュートをする。
自分でボールを移動させたい時は ドリブルというプレイを用いる。
ただし、その場合でもその場から! という原則は守られる。
だから ドリブルの突き出し時にボールが手から離れる前に軸足が床から離れるとヴァイオレイションになる。
※ 全てのプレイに対して 2歩はオッケーで 3歩はダメ! という理解だとトラヴェリングというヴァイオレイションは複雑になる…(笑)
ボールを持ったら 原則その場から動いてはいけない。
ただし、人間は2本の足で立つ生き物だから どちらかの足が最初の位置を維持していれば動いたとはみなさない!
この解釈の範囲内で進化したプレイが ピヴォット!
ピヴォットを2歩と考えずに 最初の位置にいると理解しましょう。
その上で動きながらのプレイは2歩まで許される事を理解しましょう。
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ねっ!
長かったでしょ!(笑)
何かのお役に立てれば幸いです。
( ̄^ ̄)ゞ